耳が痛くならないイヤホン・ヘッドホンの選び方

ガジェット・家電

通勤中や仕事中にイヤホンをつけていると、30分ほどで耳が痛くなってくる。外すとほっとするけれど、また使いたくなる。そんな悩みを抱えている方は少なくないと思います。

耳が痛くなる理由は、ひとつではありません。サイズが合っていない、本体が当たっている、使う時間が長すぎる、音量が大きすぎる、など、いくつかの原因が重なっていることもあります。

私は、いきなり買い替える前に、まず「なぜ痛いのか」を切り分けるのが近道だと考えています。この記事では、痛くなる主な原因、買い替える前に試せる対処、タイプ別の特徴、選ぶときのチェックポイントを順に整理しました。最後に、メーカーの公式情報をもとに、タイプの異なる4つのモデルも紹介します。

耳が痛くなる主な原因

HP(Poly)の解説では、イヤホンで耳が痛くなる原因として、フィットの不良、長時間の装着、本体の硬い部分の接触、耳の形の個人差、イヤーピース(チップ)の種類や素材などが挙げられています。ここでは、それを参考に、4つに分けて整理します。

イヤーピースのサイズが合っていない

耳の穴に入れるタイプでは、イヤーピースが大きすぎても小さすぎても、痛みや外れやすさにつながります。耳の穴の大きさには個人差があり、左右で違うこともあります。

本体の形が耳に合っていない

イヤホン本体の硬い部分が、耳の軟骨や外側に当たり続けると、痛みの原因になります。重さがあるものや、形が耳に合わないものは、この影響が出やすくなります。

長時間つけ続けている

耳に接触している時間が長いほど、圧迫が続きます。「痛くなるまで我慢して使う」という使い方は、避けたいところです。

音量が大きすぎる

周囲の騒音に負けないよう音量を上げると、耳への負担が増えます。ここまでの3つは「物理的な当たり」の話ですが、これは別の問題です。詳しくは後半の「音量と使用時間の注意」で触れます。

買い替える前に試せる対処法

痛みがあっても、すぐに買い替える必要があるとは限りません。次の方法は、お金をかけずに試せます。

  • イヤーピースのサイズを変える:まず中間のサイズから試し、実際に装着しながら合うサイズを探します。
  • イヤーピースの種類や素材を変える:素材や形が違うと、当たり方が変わります。
  • 装着の向きと角度を見直す:耳たぶを軽く下に引いて入れる、本体を少し回して当たる位置をずらす、といった調整で変わることがあります。
  • 左右を確認する:左右を取り違えていないか、確認します。
  • 休憩を入れる:連続して使い続けず、定期的に外して耳を休ませます。

私自身、イヤーピースのサイズがずれていたり、長時間使い続けたりして、使い慣れているはずなのに痛くなってしまうことがあります。体感としては、定期的に外して、少しのあいだ耳のまわりをリフレッシュさせるのがおすすめです。

これらは、HP(Poly)の解説にある対処法を整理したものです。

どれを試しても痛みが続くなら、そのとき初めて別のタイプを検討する、という順番が合理的だと私は考えています。なお、イヤーピースの付属サイズは機種によって異なるため、お使いの機種の取扱説明書か公式サイトで確認してください。

イヤホン・ヘッドホンのタイプ別の違い

耳への当たり方は、タイプによって大きく変わります。ここでは、装着のしかたで分けて整理します。

タイプ 耳への当たり方 耳の穴 この記事で紹介するモデル
カナル型(耳栓型) イヤーピースを耳の穴に差し込む ふさぐ ソニー WF-C710N
オープン型(リング型) 耳のくぼみに本体を掛ける・収める ふさがない ソニー LinkBuds Open
骨伝導(耳掛け式) フックを耳に掛けて使う ふさがない Shokz OpenRun
ヘッドホン(密閉型) 頭にかけて使う 入れない ソニー WH-1000XM6

耳の穴に入れるタイプ(カナル型)

イヤーピースで耳の穴をふさぐタイプです。イヤーピースのサイズ選びがそのまま装着感に直結するため、痛みの原因を切り分けやすいタイプでもあります。サイズや素材を試して合うものが見つかれば、そのまま使い続けられます。

耳の穴をふさがないタイプ(オープン型・骨伝導)

耳の穴を直接ふさがないため、穴の中の圧迫感を避けたい方に向いています。ただし、周囲の音が聞こえる分、騒がしい場所では音量を上げたくなりがちです。この点は、後述の音量の注意と合わせて考えたいところです。

頭にかけるタイプ(ヘッドホン)

耳の穴には入れないため、イヤーピースによる痛みは起きません。一方で、頭や耳の周りに重さがかかります。重さはモデルによって違うので、仕様表で確認してから選ぶのがよいでしょう。

長時間使う人の選び方チェックリスト

買う前に、次の項目を確認すると失敗を減らせます。

  • 痛みの場所はどこか:耳の穴の中か、耳の外側か、頭や耳の周りか。
  • 重さ:仕様表の質量を確認する。
  • イヤーピースの付属サイズ:何サイズ付いているか、別売で買えるか。
  • 1日の使用時間:連続して何時間使うのか。休憩を取れる場面か。
  • 使う場所:静かな室内か、騒がしい場所か(騒がしい場所では音量を上げやすい)。
  • 返品・交換の条件:合わなかった場合に交換できるか。

私は、この中で「痛みの場所」を最初に整理するのが、いちばん大切だと考えています。場所が分かれば、合うタイプも絞り込めるからです。

タイプの異なる4つのモデル(公式情報にもとづく紹介)

ここで紹介する4つのモデルは、すべてメーカーの公式ページの情報にもとづく紹介です。私自身が使った感想ではありません。装着感には個人差があるため、「痛くならない」と断言するものでもありません。タイプごとの特徴を知る例としてご覧ください。

ソニー WF-C710N(耳の穴に入れるカナル型)

完全ワイヤレスイヤホンです。公式ページによると、質量は約5.2g×2(イヤーピースMサイズを含む)、ソニーストアでの価格は17,600円(税込)です。ノイキャン機能も備えています。

向いている人:イヤーピースを交換しながら、自分に合うフィットを探したい方。
注意点:イヤーピースの付属サイズは、公式ページでは確認できませんでした。購入前にご確認ください。

公式情報:ソニー WF-C710N 製品ページ

ソニー LinkBuds Open(耳をふさがないオープン型)

公式ページでは、「耳をふさがない開放的なリスニングスタイル」と説明されています。連続再生は最大8時間(DSEE・イコライザーOFF時)、ソニーストアでの価格は28,600円(税込)です。

ソニーのサポートページには、装着の手順が載っています。ドライバーユニット部を耳の穴の下部にかぶせるように入れ、ハウジング部を耳のくぼみに押し込み、フィッティングサポーターを耳のくぼみの上部に固定します。

向いている人:耳の穴をふさぐ感覚が苦手な方。
注意点:正しく装着できていないと、操作や音質、通話性能が十分に得られない場合がある、とサポートページに記載されています。装着手順をよく確認してください。

公式情報:ソニー LinkBuds Open 製品ページ / 正しく耳に装着する方法(ソニー サポート)

Shokz OpenRun(骨伝導・耳掛け式)

公式ページによると、音を振動に変えて、皮膚と側頭骨を通して内耳に届ける骨伝導方式で、「耳を塞がないため環境音を聞き取りながら音楽を楽しむことができます」と説明されています。重量は26g、連続再生は8時間、価格は17,880円(税込)、防塵・防水等級はIP67(水泳には使えません)です。

向いている人:耳の穴に入れる感覚が苦手で、周囲の音も聞きながら使いたい方。
注意点:ネックバンド型で耳掛けフックのある形のため、装着感には個人差があります。購入前に、試着できるか、返品・交換の条件を確認しておくと安心です。

公式情報:Shokz OpenRun 製品ページ

ソニー WH-1000XM6(頭にかけるヘッドホン)

公式ページの質量は約254g(コードを除く)、型式は密閉、ソニーストアでの価格は59,400円(税込)です。連続再生は、ノイキャンONで最大30時間、OFFで最大40時間です。

向いている人:耳の穴に何も入れたくない方。
注意点:約254gという重さを、長時間つけたときにどう感じるかは、個人差があります。店頭で試すのが確実です。

公式情報:ソニー WH-1000XM6 製品ページ

音量と使用時間の注意

耳の「痛み」とは別に、耳の健康のためにも、音量と使う時間には気をつけたいところです。

厚生労働省のe-ヘルスネットのリーフレットによると、WHOの推奨は「大人は80dB以下、週に最大40時間まで」とされています。また、リーフレットでは、音量はできるだけ小さくすること、1時間に1回、10分程度は耳を休めること、遮音性の高い機種を使えば音量を上げすぎずに済むこと、などが挙げられています。

同じリーフレットには、ヘッドホン難聴はじわじわ進行し、いったん失われた聴力の回復は難しいことも書かれています。一方で、リスクには個人差があり、どの音量・時間なら安全かは明らかになっていない、という記載もあります。数値は目安として受け止めるのがよさそうです。

聞こえにくさのほか、耳鳴りや耳が詰まった感じがあれば、早めに耳鼻科を受診するよう、リーフレットでは案内されています。痛みが続く場合も含め、不安があるときは、自己判断せず医療機関に相談してください。

よくある質問

痛くなったらすぐに買い替えたほうがいいですか?

まずはイヤーピースの交換や装着の見直しなど、試せる対処を先にするのがおすすめです。それでも痛みが続く場合に、別のタイプを検討する流れが、無駄が少ないと私は考えています。

耳をふさがないタイプなら、必ず痛くなりませんか?

必ず、とは言えません。本体が耳に当たる、掛けるフックが当たるなど、タイプによって当たる場所が変わるだけで、個人差があります。購入前の試着か、返品・交換の条件の確認をおすすめします。

ノイキャンがあると耳に良いのですか?

ノイキャンそのものが耳の健康を守るとは言えません。ただ、厚生労働省のリーフレットには、遮音性の高い機種を使うと音量を上げすぎずに済む、という趣旨の記載があります。音量を上げすぎない工夫のひとつとして考えるとよいでしょう。ノイキャンの仕組みは、ノイズキャンセリングとは?仕組みと効果、選び方で解説しています。

まとめ

耳が痛いときは、いきなり買い替えるのではなく、「どこが痛いのか」「なぜ痛いのか」を切り分けるのが先です。イヤーピースや装着の見直しで改善することもあれば、タイプを変えたほうがよい場合もあります。

そして、痛みの有無にかかわらず、音量を抑え、定期的に耳を休める習慣は大切です。私は、買う前に「自分はどこが痛くなるのか」を考えてみることが、後悔の少ない選び方につながると思います。

ほかのモデルも比較したい方は、イヤホン・ヘッドホンおすすめ20選もご覧ください。

参考にした情報

※価格・仕様は2026年10月11日時点で、上記の公式サイトを確認した情報です。価格や在庫、仕様は変更される場合があります。購入前に、必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました